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水系添加剤用精製ベントナイト「ベンゲル2M」(新製品)を開発

当社では、 ベントナイトから精製された高純度モンモリロナイトを各種製造、販売しています。この度、水分散液で高いゲル形成能を有し、高粘性、高チキソトロピー性を有する新製品「ベンゲル2M」を開発し、4月から水系塗料、インク、化粧品原料、農薬など、水系添加剤用に向けたサンプル出荷を開始しました。

ベンゲル2Mは、天然ベントナイトの湿式分級精製品のベンゲルシリーズに属し、ベンゲルシリーズの中で、最も高い粘性、チキソトロピー性を発揮します。層状のモンモリロナイトの板状結晶が水中で膨潤し、ばらばらに劈開した板状結晶粒子同士がお互いに結合した会合構造を形成するため構造粘性を発現し、分散性が高く均一なゲル状を保つことができます。

具体的な特徴としては、

  1. 高粘性を有し、チキソトロピー性が高いため、垂れ防止・顔料沈降防止に効果があります。
  2. モンモリロナイト結晶層間への陽イオン吸着能が高く、かつ水分散時の分散性が高く、その結果、内部表面積が大きいため、原子価が高くイオン半径の大きな重金属イオンや有機物等の吸着に有効です。
  3. 高純度で、白色度が高く、安全性が高いため、化粧品などのファイン分野で利用できます。

代表的物性値は以下の通り。

形状 フレーク 白色度(Hunter B) 50.2
水分 6.0% pH (2%) 10.31
膨潤力 69.0ml/2g 粘度(5wt.%,6rpm) 19100cP
Pb 20ppm以下 As 2ppm以下

ベンゲル2Mを原料にした有機ベントナイトの開発も今後、計画しており、溶剤系塗料、インク、グリース、切削油などのレオロジーコントロール剤、樹脂ナノフィラーとしての利用も可能であり、その他、多様な各種添加剤の用途を開発中です。

2006/07/10   admin
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